2003年9月13日土曜日に田園調布会、田園調布協和会、田園調布親和会、田園調布西町会の4町会共催による防災訓練が行われました。

まずは煙体験から。「煙にまかられないよう、出来る限り腰を落として進みましょう。」と説明がありました。

一列になって進みます。煙の原料は無害なトウモロコシの油からできているそうです。ちょっと甘い香りがします。今日は風が強いので煙が薄くなってしまいました。

次は起震車です。関東大震災の揺れが体験できます。立って体験してもしても良いとのコメントが。でも正座した方がよいでしょうとのこと。

これで5回目の体験になる私は立ったまま揺れを経験。結果は座っているより揺れを感じる事は少なかったですね。おそらく立って中腰の姿勢を取る方が頭部の揺れは少ないと思います。不真面目に感じられたのか「実際の揺れはこれの2倍程度あるのですからね！」としかられてしまいました。机の下に潜り込むのを逃げの手段かもしれませんが中腰の姿勢で落ちてくる障害物を避けるのも良い手だと思います。そう言えば正座してどのようにして机の下にも逃げ込むのでしょうか？

次は、救出訓練です。消防庁の人形がブロック塀に挟まれて悲しそうな顔をしています。

まずは特製ジャッキでブロック塀を持ち上げます。自動車のジャッキを改造して隙間の狭いところにも差し込むことが出来るように改造されています。

ジャッキの製造元を調べようとしたのですが写真がピンぼけになってしまいました。
ジャッキ本体はカヤバ（バイクのサスペンションで有名）製だと成瀬会長が言ってました。

熱心に説明を聞く参加者達。なかなか優れものの救出用工具セットの価格について質問したのですが、「都の予算で支給されているので判らない」とのことでした。

消火器を使った消火訓練。男の子にとってこれは楽しそうですね。お母さんのサングラスがこれ又カッコイイ。

消火器で火を消す場合は、なるべく下の方を狙うのが良いそうです。炎を狙ってもなかなか火は消えないそうです。そう言えば恋の炎も消しにくい。

消火器訓練が終わった後に消火器詐欺や消火器の適正価格の話で盛り上がりま
した。成瀬会長が「良心的な消化器販売業者をリストアップして回覧に出します」と宣言。

次は救命訓練です。まずはプロがお手本を示します。あごの下の
部分を押して鼻が天井を向くようにして気道を確保しているところです。

心筋梗塞で倒れた友人が偶然居合わせた医師の蘇生施術により「九死に一生」の生還を果たした経験談を聞いた浜尾会員が、人工呼吸と心臓マッサージに挑みます。まずは意識があるか問いかけて呼吸を確かめます。

自発呼吸がないのを確認すると、気道を確保（鼻が天井を向くよ
うに頭をそらせる）してマウス・ツー・マウスで人工呼吸を行います。

次に心臓マッサージを行います。救急車が到着するまで心臓マッサージを行って脳に血液を供給し続けなければ、たった5分間で、生存率は4分の1にまで下がってしまうそうです。みぞおちの上部の肋骨が合わさっている部分から指二本ほど上の部分を15回割と早いピッチで強く押します。これは経験してみないと判りにくいでしょうね。
高血圧の方、糖尿病の方、心臓に疾患があると医者から告げらた方と同居されているご家族の方は是非練習されておくことをお奨めします。

最後に行われた天ぷら火災の実験。過熱して火が入っている天ぷら油に少量の水を注ぎます。このように油が飛び散って爆発的に燃え広がります。どうやら少量の水が爆発を起こさせるようです。洗面器やバケツの水のような大量の水の場合はどうなるのでしょうか？ちょっと好奇心が湧きました。来年度、実験してみたいですね。

実験が終わったのでどのようにして火を消すのかと思ったら何のことはない。鍋ぶたでいとも簡単に消えてしまいました。と言うことは慌てずにガスコンロの火を消して天ぷら鍋に蓋をすればよい訳ですね。慌てることが最も危険なようです。
蓋がない場合は肉や野菜くずを入れて行くだけで油の温度が下がって火が消えるそうです。要は落ち着く事が肝心なようです。

田園調布地区は人口密度が少なく家も建て込んでいないので、比較的防災上安全な地域だと言われています。しかし広域的な大震災が発生すると、消防署や警察の救助活動は緊急度がより高いと考えられる人口密集地区に振り向けられると思われます。

そこで災害が発生した初期は私たちの手で地域の住民の生命と安全を守っていかなければならないと思います。災害が発生した場合、田園調布親和会は救助に駆けつけるとともに救助活動を担っていただけるボランティアの方を緊急に募集します。その場合は町内住民の方々の積極的な御支援をお願いしたいと思います。